WBCムエタイとは
世界最大のボクシング組織、WBCが伝統あるタイ国の国技“MuayThai”を世界展開し、王座を認定する目的で誕生した新組織。
世界的なムエタイの拡大に於いて、世界ランキングや世界組織での統一チャンピオンシップの必要性を感じ、2001年11月22日にタイ国王とホセ・スライマンWBC会長、ゴーヴィット・パックディープーム副会長が会談を行ない、WBC総会でWBCムエタイの発足が決議された。本部をバンコクの置き、会長はゴーヴィット・パックディープーム。(インタビュー参照)
世界を5地域(東、西欧州、アメリカ大陸、オセアニア、アジア)に分け、17の階級にてタイ国のムエタイのルール規定に沿う形で開始。
- 2005年より世界各国にてタイトル戦開催
- オーストラリアで最初の世界タイトル戦(12/10/2005)
- メキシコで初ボクシングとの合同世界タイトル戦(01/21/2006)
- アメリカで歴史的な9タイトル戦を実施(08/09/2007)
- ジャマイカにて初ムエタイ世界大会を実施
今年度も世界各地でタイトルマッチが開催される。
2010年WBCムエタイ総会での決定事項
- 世界を3つの地域に分けた連盟を作る→ヨーロッパ、アメリカ大陸、アジア+オセアニア(実際に48年間の歴史を持つWBCボクシングは、10の連盟を保有している)
- 各地域内でもランキングを制定。また、世界ランキング全19階級、30位までのランキングを制定するのに際し、各地域でのランキングを加味し世界ランキングに反映される。
- 各国内でコミッティー制度を導入し、国内のタイトル戦を管理・運営する。それぞれの各国のチャンピオンは地域ランキングの上位にランキングされ、地域チャンピオンへの挑戦権を優先的に得る事が出来る。これは、確実に世界への道に繋がる。
- この様な縦組織の制定により、世界チャンピオンへのピラミッド型の構造を作る。
それぞれのタイトルは以下のとおり
- National Titles(ナショナル・タイトル)
- それぞれの国のコミッティにより認定される。
- International Challenge Titles (インターナショナル・チャレンジ・タイトル)
- 各国のチャンピオン同士のタイトル戦
- Federation Titles(フェデレーション・タイトル)
- 地域連盟によるランキングに即した地域チャンピオン戦。
- Inter-Continental Titles(インターコンチネンタル・タイトル)
- 地域連盟チャンピオン同士のチャンピオン戦。大陸王者同士の戦い。この勝者は世界ランキングのトップにランキングされ、世界タイトルに向けて挑戦する義務が与えられる。
- World Titles(世界タイトル)
- 大陸及び地域チャンピオンはトップのタイ人選手と世界タイトルをかけて戦う権利が優先的に与えられる。
WBCムエタイ会長のゴーイット氏の話し:
“WBCムエタイの組織は新たな段階を迎えた。拡大をする時期にさしかかり、この様な体系作りは必須である。過去5年間に、19の階級においてランキングを制定するなど、プロフェッショナル・ムエタイをより世界のマスに広める為の組織つくり、及び基盤つくりを行ってきた。更にムエタイの世界での拡大にWBCの世界組織を利用したい。この様な組織つくりにより、今後は国内、国同士、大陸、そして世界チャンピオンへの道を制定し、更にプロフェッショナル・ムエタイの活動を活発にしていく。
http://www.wbcmuaythai.com/previous_news_select.php?id=177
2008年11月に中国成都で行われた、第46回WBC総会におけるWBCムエタイ会議での決定事項についてご報告いたします。
1. WBCムエタイ女子を開始する。これに際し、既に女子ボクシングのトップであるMs.Jill Diamond(ジル・ダイアモンド)女史がWBCムエタイ女子のインターナショナル・コーディネーターとして就任。
- 階級はWBCムエタイ男子と同様に設定する。
- ルールは基本的に男子と同様で、肘打ちも認める。
- 試合時間は2分5ラウンド(休憩2分)。 ただし、世界タイトル戦等に理由により、双方の選手及びプロモーターが認めた場合は、WBCムエタイ本部の承認のもと、3分5ラウンドも認める。
- 各国選手の情報提出をもとにランキング作成に行う。
2. 男子の試合におけるラウンドインターバルは原則としては2分。双方の選手及びプロモーターが認めた場合は、WBCムエタイ本部の承認のもと、1分の休憩も認める。
3. WBCムエタイタイトルマッチ(ワールド・インターナショナル)においては“ワイ・クルー”を義務つける。
4. インターナショナル・タイトルはタイ在住のタイ人以外の選手同士によるものとする。
ただし、タイ在住以外のタイ人選手は上記と同様の扱いとする。
- また、インターナショナル・タイトルは国籍が違えば、同大陸内でのマッチメークも可能とする。
- インターナショナル・タイトルホルダー(王者)は10位にランキングされる。
5. ランキングに関しては、ミニ・フライ級からスーパーフライ級までは現状の15位までを10位までとする。
- 但し、バンタム級以上はランキング活性化とムエタイ普及の目的を考慮し、現状の15位から20位までとし、更にスーパー・ライト級以上はタイ人選手の数を5人までと限定する。